モゥ~特訓中

 皆さんこんにちは。金太郎チームのよしおちゃんです。

 さて、今回の出前公演は「タヌキの土居くん」と、「花のき村の盗人たち」の豪華二本立てに決定しました。私は「タヌキの土居くん」で、校務員とイノシシの役です。

 早速イノシシの被り物作りに入りましたが、思うようにいかず大苦戦。でも楽しかった。3頭目にどうにかある程度自分で納得できるイノシシが出来て、衣装合わせでOKになりました。

 「花のき村の盗人たち」では、牛になります。牛の被り物は、前回の牛の役の方にお借りすることが出来ました。エマさんの甘い囁き「牛はセリフがないので覚える必要はありませんよ。」ここで、もう心がうごき、「最後に美味しい所があります!」の一言で心は決まりました。願ってもない役です。

 牛の決定から、家で牛の鳴き声の練習です。家では「もう~」で受け答えします。朝は「もう~」の挨拶からはじまり、トイレのノックも「もう~」で答えます。私は実兄と二人暮らし。先日の朝、兄に「お前昨日寝言いってたぞ。」と言われました。夜中に何度か聞こえていたようでした。

 本番まであとわずか。稽古も佳境に入り稽古場はさらに熱気を帯びています。奮闘は続きます。もう~もう~。
          よしお

〝エッ!オッ!〟と思って貰えたら

 以前、落語家の故桂枝雀が、「落語は緊張と緩和が重要」と語っていたのを覚えています。

 昨日、ラグビー日本対ニュージーランド戦をテレビ観戦しました。スポーツは〝筋書きのないドラマ〟で、落語ではありませんが、いつの間にか緊張と緩和の渦に巻き込まれている自分に気付きました。

 ハーフタイムに、唐突もなく頭をよぎったのは、芝居は〝筋書きのあるドラマ〟で、稽古を重ねるうちに、私は起承転結を自ずと把握して、慣れも出るし台詞にばかりに気が行くせいか、初見で物語を読んだ際に感じた新鮮な心の機微を現すことがおろそかになっているのでは?との思いです。

 改めて自身が観劇に出向いた時を思い起こせば、一期一会の物語に注ぐ私の目には、散りばめられた台詞や演者の動きに、〝エッ!オッ!〟と、良い意味で裏切られ驚かされる展開を感じることが多々あります。

 そう考えると、〝筋書きのあるドラマ〟を〝筋書きのないドラマ〟のように演じることが出来るなら、自然で新鮮なインパクトを与え、観客の耳目を集める肝の一つになるのだろうと考えました。

 テレビ桟敷で、画面から伝わる競技場の熱気も感じつつ、手に汗をしながらてんでに転がるラグビーボールの様な〝筋書きのないドラマ〟を堪能したウィークエンドの午後でした。            アベ