「全国シニア演劇大会」が済んで

 真夏の夜に打ち上げられた花火の後の静けさに似た日々が戻って来た。何故か寂しくあの気ぜわしさが恋しい。生きていると生で感じたあの「かんじゅく座」の「パリテ」の稽古風景。

 私の役は自分らしさを求めて性に悩む高校生。普通なら戻れぬ青春に会え、身も心も全トッカエ!小気味いいほど快感でした。

 舞台に立ちもう浴びることはないと、いや一生浴びる事はないと思っていたスポットライトに目が眩み、あのドキドキ感を「かんじゅく座」の先輩から力を貰い、人生失敗は付き物、それがあるから成長があると自分に言い聞かせ「あうるすぽっと」に立った初舞台。70歳を過ぎてのデビューに身も心も震えたあの日、エマさんはじめ座員の皆さまには大変お世話になりました。沢山の声援と汗と涙を頂きました。

 歳をとる速さは超特急!「円熟の芝居」が「完熟の体」になりつつある今、身を引き締めながら、今終わった舞台の興奮を噛みしめ、胸に感じる残り火の温かさを楽しんでいます。そして「パリテ」の舞台を胸に描きながら、それを肴に今宵も旨い酒を呑んでいます。                         秋生

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