役名の名前の不思議

 かんじゅく座の出前公演で「タヌキの土居くん」と「花のき村と盗人たち」の芝居をすることになり、稽古も佳境になってきている。土居くんを演じることになった私は、本名が土居なので、とても不思議な気がする。劇中で土居くんとよばれることに何の抵抗もなく、かえってとても嬉しい気持ちでいる。

 「タヌキの土居くん」の絵本の著者である富安陽子さんに、なぜ固有名詞がつくのか聞きたくて、絵本についていた読書カードを郵送した。すると、何日かして福音館書店の童話セクションの方より、下記の返信が!

ー福音館書店書簡 抜粋ー

 富安さんはある日、おかしな夢をご覧になりました。夢の中で、富安さんと土居さんは一緒に道後温泉にいくことになっていて、大阪駅発の道後温泉行き夜行バスで待ち合わせをしていました。待ち合わせのバスを見つけた富安さんが指定席に行ってみると、隣の席に座っていたのは、なんとタヌキでした。驚いた富安さんが「土居さんですか?」と尋ねたら、タヌキが「そうです」と答えてもっとびっくり!

 タヌキ曰く「わたし、仕事がオフの時はタヌキなんです」。その言葉に、「そうだったんですか」とすっかり納得した富安さんは、夢の中でタヌキとともに道後温泉に行きました・・・・ということです。

 その夢があんまり面白かったのでタヌキの土居くんのお話を書くことを思いついたそうです。自分からタヌキだということをカミングアウトする愉快なタヌキのお話を書こうと思われて、そうして誕生したのがこの「タヌキの土居くん」というわけです。

     ー以上ー

 絵本が、このようにして生まれたきっかけがおもしろいと思いました。

 なお、添付の写真は私が作成した、出前公演のポスターです。
         マリリン

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