年も明け、新たな演目「パリテ」の稽古再始動!今日も元気に響く主宰のアドバイス・・・新たな作品に取り組む際の端緒である本読みは、自身の台詞の単なる音読に終始せず、相手の台詞を良く聞いて、その中の「何」に対してどういう感情で応えるのかを常に念頭に置くことが重要。加えて、色々な感情を試し、最も適している表現を探し出すのが、本読み段階の課題である。
確かに、実生活では無意識に相手の発言に耳を傾け、応える際の声のトーンと表情には感情が自然に出ている。それに対して私の本読みは、言われてみればキャッチボールになってない?
人間の基本6感情である「怒り・嫌悪・恐怖・喜び・悲しみ・驚き」、それらが複雑に絡み合って物語は出来上がる。例えば、その発露としての表現の一つ「笑い」を取り上げてみても、含み笑い・薄ら笑い・せせら笑い・作り笑い・苦笑い・思い出し笑い・独り笑い・高笑い・嘲笑…etc.と、枚挙に暇がないのである。
さて、この無限大とも言える「表情・表現」を考える時、稚拙な私の頭に浮かぶ算数は、【脳+心+表情筋+声色=豊かで的確な表情・表現】。
「表情・表現」に正解は見出だせない。けれども、配役の気持ちが伝わる演技には、この算数の反復が肝要なのでは?、との思いに至る次第。
添付の写真は「フクシア」。この物言わぬ花でさえ、バレリーナのように、物語の始まりを予感させる豊かな表情・表現を纏っている…