自分の殻をぶち壊す!

 年明け早々に配られた新作の台本を手にした際、表紙にずらりと並んだ “初めて目にする登場人物達” を眺め、二頁目以降に展開していく物語に興味津々。新たな出会いにワクワク感が溢れたのを覚えています。今回の台本も現代社会が内包している問題が織り込まれた作品で、その背景の理解を深める一助になる書籍がエマさんから示されました。

 新たな台本に向かう都度思うのですが、その物語のテーマでなければ、私などは掘り下げることがないかも知れない事柄に、関心を持つ目を養って貰っているということです。座員からも自主的に参考文献の紹介や挿入歌の動画の発信など、この物語に臨む心意気も垣間見えています。因みに私も、臨場感を持って台本と対峙しようと、社会貢献をしている某NPO法人の代表から現状をヒアリングする機会を先般設け、勉強になりました。

 いつものことながら本公演に向けた稽古の入り口で、人を入れ替えながら重ねる本読み作業は色々なタイプの役を通して、自分なりのイメージを膨らませる楽しい時間ではあるものの、気が付けば今年もアッと言う間に2月に突入。そこで先日、配役がほぼ決定したのです。

 私の配役を発表するに際して、エマさんから敢えて一言「凄く冒険だけれど!」と、添えられました。それを耳にした最初は「エッ!?」が本音でしたが・・・その後の説明「本人と配役のタイプが真逆だから。」で、腹に落ちました。

 つまり、配役された役 “独立独歩で生きて来た商売人である親父像” は、現役時代に染み付いたであろう私の組織人的語り口調(自ら意識したことはなかったものの…)では務まらないのだと理解しました。さぁさぁ~どこまで自分の殻をぶち壊して演じきれるか、新たな挑戦の始まりです。            アベ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA