カラスチーム(水曜チーム)出演者インタビュー① はま児ちゃんの巻

数回にわたり出演者へのインタビューを載せていきます。第一回目は「はま児ちゃん」。インタビュアーは小春です。

一一6月7日公演(カラスチーム)『パリテ』で主役をつとめることになりましたね。今どんな気持ちですか?
 
 もう24時間、主役の響子です。寝ても覚めても台詞と歌が頭を巡っていて。ドキドキです。でも、すごいやりがいを感じていて、響子にどんどん近づいているところです。

一一響子を演じるにあたってどんな取り組みをしていますか?

 本を読みました。それから映画も。働く女性がどういう風に捉えられているかとか、女性活躍推進と言われていても実態はさにあらずという本などを。

一一今回は出ずっぱりで台詞も多いですよね。

 ええ。とにかく台詞を覚えるように、寝るときも台詞を唱えてね。そのうち寝ているんだけどね(笑)。でも立ち稽古してみて、途中でポンと喋るより、ずっと舞台に出ていて、誰かと対面してやりとりする方が、言葉が出てきやすいかなと思いました。

一一会話する相手が変わりますよね。一人で台詞を覚えるとき大変ではありませんか?

 だからね、もう丸ごと覚えちゃおうかと思って。

一一相手の台詞も?

 そう。全部入れてるの。全部録音に入れてるの。

一一相手役も含めて一度全部喋って録音して、それを使って覚えているのですね。

 だいだい1時間半、往復3時間の移動があるから、そのあいだずっと聴いているの。これがとてもいい時間なの。

一一移動というのは通勤ですか?

 通勤です。

一一お仕事も継続していて、芝居との両立は大変じゃないですか?

 今回は主役でもあるので、(保育園の)仕事を半分に減らしました。

一一時間的な問題が一番のネックだったのですか?

 それと体力。去年は肺炎になって職場にもみんなにも迷惑かけてしまいました。自分では何でもないつもりだったけど、移動時間がかかり、仕事に出てしまえば朝から晩まで忙しい、そのほかに芝居の稽古に出て…とやっていたら、それなりの負担がかかり、年に勝てなかった。

一一本番までの健康管理には気を使いますよね。

 一番大事。だから職場にも理解してもらってね。あとは、芝居は仕事のときとまったく違う神経を使うので、芝居の悶々とした気持ちを職場で晴らしたり、逆に仕事の悶々をこちらで解消したり。そこらへんのバランスはいいかな。

一一なるほどね。今かんじゅく座に所属していますが、シニア劇団ならではの魅力とは何でしょう?

 うちの場合は社会的な問題を取り上げつつ、それを面白くオリジナル作品にして演じる。そこでみんなの方向性がほぼ同じになる。日常のことでも年代が近いと分かり合える。芝居はチーム作業だから分かり合えるってとこがいいかな。私はたまたま60歳以上の劇団に入りましたが、入ってみたらそういう意味で居心地がいい。職場では私が最高齢で、20代、30代の保育士さんが多いから、通じない話、わからないことがいっぱいあるの。

一一世代間ギャップですね。

 そうなのよ。だからここに来ると話が通じて嬉しい(笑)。

一一では、芝居を観に来てくれる方に、どんな点に着目してほしいですか?

 上演時間1時間の中にギュッといろんなものが詰まっているのですが、性別や年代をこえていろんな人がいるんだよということを認め合って、誰もが我慢することなく、みんなが気持ち良く過ごしていきたいっていうところを表現したい。話の中で女性たちがだんだん目覚めていく、いろんなことに気がついていく、自分と違う人がいることを受け入れていこうとする。だから観ている方も、ゼロから出発して、だんだん一緒に「わかる」「そういえばそうだ」という感情がいっぱい湧いてくると思う。そういうことを感じていただけたらなあと思います。

一一はい。ありがとうございました。期待しています。

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