2019年度総会終了

年に1度の総会が終了しました。
いつも、座員はほとんど興味を持たないのですが、今年は3人参加、休団中の方でも書類だけ送ってほしいという人がいて、少ないながら、関心を持ってもらえたことに感謝の思いです。

総会の具体的な内容は昨年度の決算報告と今年度の計画発表です。
活動を数字として眺める、大事な日です。
舞台の上に立つ人にも、ぜひ、裏側に興味を持ってほしいと思っています。

私がいままで所属してきた、いくつかの演劇集団の中で、いちばん理想的な集団は、高校の演劇部です。
全員が、文化祭での本番を目標に、舞台の上に立って演じることだけでなく、裏のスタッフワーク、お金のことなどを把握していました。
そして、全員で一体となって、宣伝に励んでいました。

大人になって、とくにかんじゅく座のようにアマチュアの劇団となると、同じ目標は持っていても、そのモチベーションは様々です。
熱の入れ方も、温度も違う。
裏の、外注で来てくれてるスタッフさんのことまで頭が回らないかもしれないけれど、どんな作業、準備をしているのか知ってほしくて、旗揚げ当初は頻繁にスタッフ講座も開いてきました。
法人にしてからは、会費をとっているので、みんなが、劇団を支える一人一人だという意識をもっと持ってほしいと思いながらやってきました。

今年は3人。
来年は、この倍の人数が来てくれることを目標に、芝居つくりだけでなく、座員の意識改革もして行きたいです。
結果的に、それが、仲間を支えるということにつながるからです。

参加してくださった方、暑い中、お疲れ様でした!   鯨エマ

スタッフ講座「衣裳」

「7月9日(火曜日) 基礎講座参加
 前回2月の歌稽古は水曜チームから1名のみの参加で少々心もとなかった。今回は5名参加の強み?で、リラックスして講座に集中。
 さて、悩みの尽きない衣裳揃え、プロの方の技はいかなるものか、興味津々で期待に胸が膨らむ。
 講師は「高木 渚」先生、とてもみずみずしいたたずまいの方でした。
 衣裳の定義づけから始まり、芝居における衣裳の役割・機能の説明、色の与える印象や素材の違いから生じる様々な感覚。と、密度濃く高度な内容。
 「衣裳プランナー」の役割は、演出家と出演者のパイプ役として視覚的なアプローチで物語の世界観を提示することである、との明確な認識を示された。
 「衣裳プラン」策定の具体的な教示は圧巻だった。脚本の読み込みから役の情報を集め、脚本に書かれていない外側にまで思いを馳せ、イメージの骨を太くする。役の人物の日常生活を具体的に想像し、服のストーリーを読み取り、考える。
 例題として、『方舟…』の脚本から人物像を読み取り、ふさわしい服装は何か、衣裳プランを立てた上で『方舟…』の舞台録画をご覧になったとのことで、一人一人の衣裳を解説してくださった。
 いや、その「脚本読み」の緻密なこと!役を象徴するセリフや場面を的確に抜き出し、「だからこの人は基本こんな衣裳で、この場面ではこういう服装がふさわしいのでは」、いちいち納得の解説である。
 先生のプランと『方舟…』の衣裳が一致しているところと微妙に異なるところがあった。
 「同一人物が時代や設定が異なる場面に登場するときは、同一人物であることが分かる『記号』が大切。髪型とか、スカーフとか、同一色(ベースカラー)等で工夫」「お客様目線を大切に。初めてその芝居を観るお客様が違和感なく芝居を観れるか、衣裳替えした同一人物を識別出来るか、がポイント」etc.
 珠玉の言葉が次々と飛び出し、メモを取る手が間に合わない。
 『衣裳プラン策定、即ち役作り』を心底納得したスタッフ講座であった。
 高木 渚先生、素晴らしい講座をありがとうございました。より真剣に「衣裳合わせ」に取り組んで参ります。
   水曜チーム やっこ