手話との出会い

 今秋予定の出前公演、「ねこら」の稽古が進んでいます。実は今回、新たな演出として劇中歌の一つに、手話を織り込むことになりました。

 初めて体験する私は不勉強でしたが、物の本によると手話演劇には歴史があり、高校演劇コンクールなどに国内の聾学校の生徒たちが多く参加していたり、手話狂言等の表現まであることを、後れ馳せながら知りました。

 日頃は手話通訳や、手話関係の舞台の演出助手を務めていらっしゃる田中結夏先生の指導の下、我々の手話はまだまだ緒についたばかりで・・・・

 現段階では、手指や腕の動きの習得に精一杯。下手をすると「お遊戯?」と、観られてしまいそうな域ですが。

 視覚言語である手話も、音声言語と同様に「言語」であり、単に決められた動きをなぞるだけでは、物語としての味は出ず、そこには役としての思いを込めなければ「気持ち」が伝わらないという現実に触れ、改めて奥深さを認識した次第。

 対象とする劇中歌は、母猫が我が子の幸せを、祈り願う内容です。

 ゆったりとしたメロディーに、思いの詰まった手話を重ねて、本番では音声・視覚の両言語のハーモニーを紡ぎ出すシーンに、仕上げたいとの思いがつのるばかりです。            アベ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA