一人ひとりが主人公

 今、私達は6月の全国大会公演に向けて、稽古に励んでいる。 役も決まって、その役に身体ごと滑り込むのに、躍起になっている今日この頃である。

 さて、その役と言うものなのだが、主役、脇役、端役などに分けられてしまう。よく主役は、脚光を浴び、脇役、端役は陰に隠れてしまうと言われ、つまらなく感じる人も多いのでは、 と思う。

 はたして、そうなのか?ある俳優は、今この場面に出ている者、これが主役と言うものであると、喝破している。

 そうなのである。 私達の人生は、一人一人が主役であり、その物語を舞台で表現するのが演劇なのだから、当然と言えば当然と言う気もする。 (と言うことは、ついクセが出ると言う点では、日常の生活も大事になってくる。)

 また、もっと大事なのが、誰も見ていなくても、製作に幾日、費やそうとも使われるのは、ほんの一場面でもそんな事、百も承知で日夜遅くまで励んでいる、大道具、照明、音響さん、それらを、まとめる制作など様々なスタッフ、そして、わざわざ見に来てくれる観客の皆さんも含めて、いわゆる、演劇は総合芸術的な家族と言うべきものである。

 我々が、一生懸命に演技をすれば、その人達の仕事も輝きを増し、観てくれる人の心にも伝わるものが、きっとあるだろう。だから、どんな事にも手を抜く訳にはいかない。迷わず、ただ全力を尽くすのみである。            トモ

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